(注記) |
このページに掲載される各情報は、各ページ作成時に公表されている資料をもとにしています。
資料に関しては、すべての情報が利用可能な状況ではありません。 たとえば、東京電力並びに政府は、事故発生時から2011/03/12午前3時ごろまでのプラントに関するパラメーターをほとんど公開していません。 (2011/05/11現在) もちろんこれには、技術的な理由もあるのですが、その他にも、誰にもわかっていない、見えていないこと等もまだまだたくさんあります。
2011/05/16 東京電力は訂正版のパラメーターを公開、さらに膨大なプラントデーターを公開しました。
また、作成者の知識並びに調査能力、理解力の限界があります。(この底は相当浅いものです。)
したがって、事故の要因、程度等については、未確定です。 正確な事故の要因、事故の拡大進行の過程、程度や影響等の確定には、法的な権限を持った正式な組織(事故調査員会等)の調査や捜査を待たなければなりませんし、相当の時間がかかるものと思います。
事故調査委員会には、事故の技術的な側面だけでなく、事故対応における、総理および政府並びに関与した政治家、専門家、各関連機関の果たした役割(プラス、マイナス両面)についても調査検証をしていただきたいと思います。
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This page is: Main Category: 事故経緯とパッシブフェーズ (AP) Sub Category: 炉心損傷 1号機の炉心状態解析(cdkai1) |
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Personal
Interests Research and Data Storage 2011/06/27 2011/05/23 作成開始(炉心損傷(cd)の一部として) 6/27 情報追加更新
炉心につていの基礎情報は
2号機3号機の解析については
をご覧ください。
1号機の炉心状態の解析
解析とはシミュレーションです。 出来れば、読み進む前に、 Main Category: シミュレーションSPEEDI他 (SI) Sub Category: 事故解析(aa) を、ご覧ください。
東京電力は、 MAAPという解析コードを使い、入手できたデーターや操作状況をもとに、仮定を置いて、 1号機の炉心状態について解析行っています。 (但し書き) 「解析条件設定における不確定性、解析モデルの不確定性があり、結果としての事象進展にも不確定性があることに留意する必要がある。特に、放出されるFP 量については、これら不確定性の影 響を大きく受けることから、その数値は参考的に扱うべきものと考える。」
主な仮定
1) IC 非常用復水器の稼働について 津波による全電源喪失後、ICは完全停止のケースを、メインとして解析 (ICの1つの系統だけが 3/11、18:00 - 3/12、02:00まで動いたケースも解析)
2) PCV 格納容器DW(ドライウエル)の気相漏えい 記録された格納容器圧力に合わせるため 地震発生後 18時間 漏えい (直径約3cm相当) 地震発生後 50時間 漏えい (直径約7cm相当に拡大)
これらの結果 (地震発生後)*
(画像をクリックすると大きくなります。)
原子力安全・保安院は、 (独立行政法人原子力安全基盤機構「JNES」が実施) MELCORという解析コードを使い、東京電力が想定した過渡変化(事故シナリオ)をクロスチェック。 さらに、 「事故の進展への影響が大きくクロノロジーも不確定なパラメー タについては特に注目し、感度解析を実施して不確実なクロノロジーの確認を 行いつつシナリオの特定を図った。」
東京電力と同じ仮定の結果*
(画像をクリックすると大きくなります。)
感度解析(ケース1) 仮定 IC再起動時に2系統が動作(除熱量の増加)
感度解析(ケース2) 仮定 (1)消火系からの注水時はRPVの圧力に応じて注水量を変更 (2)約50時間で仮定しているPCV漏えいを35㎠相当(拡大)
(画像をクリックすると大きくなります。)
*同じケースでも解析結果に違いが出ています。 原因は 1)解析コードの違い 2)初期設定の違い (崩壊熱の設定の違いが主要因とされています。)
これらの解析(シミュレーション)と、観測されているパラメータ等からの評価は、 炉心損傷(cd)でご覧ください。
(((以下 05/23 作成分 ))) 1号機の炉心
上記の「炉心損傷割合」の推定に加え、東京電力は、 2011/05/15 「東京電力 福島第一原子力発電所1号機の炉心の状態について」という資料を公開
この中で、東京電力は、“仮定”に基づく”解析(シミレーション)”を行っています。 この時点で、1号機の圧力容器水位計の一つの系統の校正が終わっており、これまでのデータより実際の水位が低いことが判明したため
主な”仮定”は 3/11 14:46 地震発生+スクラム 3/11 15:30頃 の津波到来 非常用復水系の機能は喪失
3/12 05:50頃 淡水注水開始 3/12 14:50頃 淡水注水停止
3/12 20:00頃 海水注水開始
この“仮定”に基づく”解析(シミレーション)”では、 3/11 18:00頃 スクラム後3時間で、有効燃料頂部(TAF)まで、水位が低下 3/11 19:30頃 スクラム後4時間半で、有効燃料底部まで、水位低下
3/11 18:00頃 炉心の温度は上昇を始め 3/11 21:00頃 3時間後ぐらいには、すでに燃料の融点に到達
結果として 3/11 19:30頃 燃料が損傷を受け始め 3/11 19:50頃 損傷した燃料が部分的に落下(炉心支持板部分にたまる、下図オレンジの矢印)
3/12 06:00頃 ほとんどの燃料が損傷し炉心支持板上に、さらに燃料ペレットが溶融している状態 3/12 06:50頃 大部分の燃料が原子炉圧力容器底部に落下(下図緑の矢印)
そして、原子炉圧力容器が損傷する (水位は-8mで安定: 圧力容器下部に大規模な破損と解析) (画像をクリックすると大きくなります。)
実際の状態について 東京電力は、温度と圧力のデータから
「発熱体(燃料)の大半は原子炉圧力容器の下部で水没しており、一部は露出していると考えられる」
「原子炉圧力容器から冷却水の漏えいはあるが、大規模な原子炉圧力容器下部の破損はないと考えられる」
としています。 東京電力が公開した資料はこちら(準備中)
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